JB

Digital Transformation Proposal

顧客とのやり取りから、販売・在庫・製造まで。
J.C.BAR 様 顧客・販売管理のDX ご提案

分断された情報を、ひとつなぎに。
お客様・取引は Zoho CRM、仕入れ・製造・在庫は Webアプリ で持ち、両者を連携。
「お客様と向き合う時間」を増やすための、無理のないデジタル基盤づくりをご提案します。

ご提案先 オートクチュール宝飾サロン J.C.BAR 様 ご提案 etika テーマ この1年で、顧客〜販売〜在庫〜製造を一気通貫に

Purpose

目的と背景

「この1年で会社のDXをある程度完成させる」——その実現に向けたご提案です。

現状は、顧客対応は Zoho CRM、販売伝票は手書き、在庫・製造は業界専用システム(GEM)と、ツールごとに情報が分断しています。さらに GEM は Windows 11 に対応するには実質的な買い替え相当の費用がかかり、クラウド非対応・他システムと連動できないという制約があります。本ご提案は、この分断を解消し、業務を一気通貫でつなぐ仕組みを示すものです。

御社が定めた優先順位

PRIORITY 1

販売管理 × 顧客管理の連動

全チャネルでデータを一本化。

PRIORITY 2

在庫連動

売れたら在庫が自動で減る「売り消し」。

PRIORITY 3

組立・製造加工管理

素材+加工費を足し上げ1製品へ。当面は後段で。

システム化はあくまで「お客様と向き合う時間」と「一人当たりの生産性」を増やすための手段です。御社の強みである人間的なコミュニケーションとコンテンツ発信を守りながら、作業だけを効率化することを基本姿勢とします。

Understanding

私たちが理解している、御社の事業

効率化は目的ではなく、この強みを伸ばすための手段だと考えています。

業態

ファブレスのオートクチュール

宝石の買い付けから自社デザイン(3D CAD+3Dプリンター原型)まで内製し、製造は外部工房へ。オーダーメイド/リフォーム/修理/ルース/ファンシーカラーダイヤが主力。創業29年、来年30周年。

規模

高単価・少人数・濃い接客

伝票はオンライン含め月100件未満。1組の商談に約2時間、1品目=1商談で丁寧に記録。富山中心に、静岡・小田原など全国からの来店も。

強み

人間的なつながりと発信力

YouTube・ブログ毎日更新・Podcastという独自コンテンツが、AI検索経由の来店に結実。「20年前のお客様」も大切にする関係性の深さ。

思想

コツコツ内製・両立主義

大きな資本投下を避け、積み重ねで前進。システム化は人間的な接客とコンテンツ制作の時間を生むため。「人もシステムも、両方ちゃんと」。

Current Issues

現状の課題

ツールは揃いつつあるものの、情報が「バラバラ」に分断している——これが核心です。

課題現状影響
① 二重入力で記録が定着しない手書きの販売・預り伝票を起票し、さらに Zoho CRM へ再入力。手間ゆえ全販売・修理履歴の入力が徹底できない。入力ハードルが高く、データの網羅性が欠ける → 追客・分析が成り立たない。
② 情報の分断顧客=Zoho/商品・在庫・組立=GEM/販売=手書き/会計=みろく/接点=LINE・クラブバール・DG1・Shopify。「あのお客様が昔何を買ったか」が一瞬で出てこない。横断できない。
③ 購買履歴がCRMにないZoho は「やり取り」中心で、売上が入っていない。顧客台帳としての価値が出ず、追客の土台がない。
④ GEMの老朽化Windows11対応は買い替え相当の費用。クラウド不可・連動不可。顧客約1,000名・在庫・組立加工を管理。続けるのも乗り換えるのもコスト。動けない状態。
⑤ 属人化・紙資産の死蔵過去の購買履歴やオーダーのデザイン画は紙ファイルで、検索性がない。担当者でないと分からず、少人数で量が増える中で情報共有が回らない。
⑥ 経営の可視化が弱い売上・点数・目標対比を示すダッシュボードがない。数値で確認・共有できず、判断が感覚に依存しがち。
⑦ セキュリティ免許証など機密情報を LINE の写真で受け取る運用が残る。県外取引・高額品が増加。事故時のリスクが大きい。信頼商売の根幹に関わる。
⑧ 販売チャネルの多様化サロン手書き/DG1(EC)/Shopify と入口が複数。どの入口で売れても、データを一本化したい。

Our Approach

解決の全体方針

顧客・取引(需要側)は Zoho CRM、仕入れ・製造・在庫(供給側)は Webアプリ で持ち、両者をデータ連携でひとつなぎに。

1. 顧客・商談・履歴は Zoho CRM に集約

既存の商談・オーダー進捗のカスタマイズはそのまま活かし、ゼロからやり直しません。売上・接客記録を顧客に紐づけ、カルテを「台帳」として機能させます。

2. 仕入れ・在庫・組立はWebアプリで構築

宝飾特有で癖のある業務は、業務フローに合わせて作成し CRM と連携。現場の二重入力をゼロにします。

3. Zoho は CRM のみを利用

在庫・仕入れ・原価は Webアプリ側で持ち、会計は既存の「みろく」を継続。CRM に業務を詰め込み過ぎず、役割を明確に分けます。

4. 守るのは「人」、効率化するのは「作業」

入力ハードルを下げ(起票=記録/音声入力)、ダッシュボードで情報を集約。セキュリティ・法令対応(機密情報の安全な扱い、古物・本人確認)は設計に内包します。

なぜこの構成か(CRM のみで完結しない理由)

観点CRM だけで構築CRM + Webアプリ連携(本提案)
顧客・履歴
仕入・在庫・原価・組立✕ CRM の守備範囲外。無理に載せると破綻◎ 業務フローどおりに自然に持てる
業務フィット宝飾固有UIを作り込み続けて頭打ち癖のある部分を業務に合わせて作れる/二重入力をゼロにしやすい
役割分担1つに詰め込み過ぎるCRM=顧客・取引、Webアプリ=供給・製造で明確
顧客・商談・受注伝票だけなら CRM で足りますが、仕入れ・在庫・組立まで含めると CRM+Webアプリ連携が現実解です。

課題 → 打ち手の対応

課題打ち手
① 二重入力受注伝票を Web/タブレットで起票し、同時にCRMへ記録。音声入力で接客記録を省力化。
② 分断顧客=CRM に集約、仕入・在庫・製造=Webアプリ、データ連携で横串。1顧客ビューに統合。
③ 履歴なし売上を必ずCRMに残す設計。過去3年分の伝票を移行入力。
④ GEM老朽化クラウドWeb+スマホ/タブレットで脱オンプレ。顧客約1,000名はCSVで移行。
⑤ 属人化接客記録・デザイン画を顧客に紐づけ検索可能に。担当引き継ぎができる状態へ。
⑥ 可視化売上KPI・カテゴリ別・目標対比のダッシュボード。
⑦ セキュリティ機密情報の安全な収集経路、権限/操作ログ、古物・本人確認の運用設計。
⑧ チャネルサロン/DG1/Shopify どこで売れても、売上+顧客を一本化して蓄積。

Architecture

システム全体像

「需要・取引」と「供給・製造」で正データを分け、受注伝票と製品で紐づけます。

Zoho CRM

需要・取引の正(顧客が見える)
  • 顧客マスタ/記念日・好み
  • 接客・相談記録/商談
  • 受注伝票(ウィジェットで起票)
  • 納品(売上)伝票/購買履歴

新Webアプリ

供給・製造・在庫の正(業務に合わせて作る)
  • 発注(資材=モノ+外注加工費)→ 入庫
  • 組立・製造加工管理(BOM・原価積上げ)
  • 個別番号の発番・来歴・バーコード
  • 資材在庫 / 製品在庫
CRM の受注伝票画面から、Webアプリの製造データ(発注・入庫・組立進捗・原価)をウィジェットで参照できます。CRM に居ながら製造状況が見えます。

Flow of Goods & Money

モノ(在庫)とお金の流れ

仕入れから販売まで、それぞれの流れを「どこが担うか」とともに示します。

Zoho CRM Webアプリ 会計(みろく)

モノ(在庫)の流れ:仕入れ → 販売

発注資材+外注加工費を発注Webアプリ
入庫届いた資材を資材在庫へWebアプリ
組立・製造BOMで足し上げ→完成品Webアプリ
製品在庫個別番号発番+バーコード払い出しWebアプリ
引き当て受注に紐付け/在庫から引当CRMWeb
納品/販売在庫を売り消し(在庫→販売済)納品=CRM在庫=Web
発注〜製品在庫は Webアプリ、引き当て・納品で CRM と連携します。既製品の販売時は、バーコードをスキャン → 受注伝票を自動起票(CRM)+製品在庫を引き当て(Webアプリ)

お金の流れ:仕入れコスト → 売上入金

モノの流れとは別に、お金は「出ていく(原価)」と「入ってくる(売上)」の2方向で動きます。

① 出ていくお金(原価)

資材の仕入代金/外注加工費発注額・原価を把握Webアプリ
買掛・支払仕入先・外注職人へ支払会計(みろく)

② 入ってくるお金(売上)

受注時:手付金/内金オーダーは内金◯%などCRM 受注伝票
納品時:残金決済現金/カード/掛/ローン/分割CRM 納品(売上)伝票
売上計上仕訳・会計処理へCRM→みろく
原価(資材・外注加工費)=Webアプリで把握、支払い・買掛は会計(みろく)。入金・決済・売上(手付/残金/分割/決済種別/消費税/ポイント)=CRM。最終的な仕訳はみろくへ連携します。
粗利が見える:製品ごとの原価(Webアプリ)と売上(CRM)を突合すれば、1点ごとの粗利を把握できます。※リフォーム時の地金充当(持込金の充当)も金額に反映。

Business Flow

業務フロー:受注 → 製造 → 納品

オーダーメイドの基本形です。CRMWebアプリ で役割を分けています。

1
受注CRM
商談から受注伝票を起票(現行の紙伝票に近い入力画面)。データはCRMに保存。「どの製品を作るか」を選定し、受注フェーズで一旦確定。
2
発注Webアプリ
資材(ダイヤ/ルース/地金/原型)+外注加工費を発注。
3
入庫Webアプリ
発注に対し資材が入庫 → 資材在庫へ。
4
組立・製造加工管理Webアプリ
入庫資材+外注加工費を足し上げ(BOM・原価積上げ)→ 完成品に個別番号を発番。進捗は 受付→デザイン→見積承認→製作(自社/外注)→検品→納品 をボードで可視化。
5
製品在庫Webアプリ
販売用の製品在庫ができ、バーコードを払い出し。
6
紐付け
製品 ⇄ 受注伝票(受注に紐付ける/在庫として後で引き当ても可)。
7
納品CRM
製品をお客様へ納品 → 納品(売上)伝票。受注伝票に紐付け → 購買履歴へ。
仕入れの実体:宝飾では 資材(モノ)+外注加工費(役務)の両方を「仕入れ」として登録し、組立で足し上げて1つの完成品(個別番号)にします。
製造の有無は2通り:オーダーメイドは受注に紐づけて製造/既製品・委託品・見込み生産は先に製品在庫を作り後で引き当て。どちらにも対応します。
在庫は2層:未完成の「資材在庫」と、完成した「製品在庫」を分けて管理します。

受注伝票の起票は2経路

経路場面起票UI顧客マスタ受注データ
(a) 手入力商談からの受注(オーダー等)CRM ウィジェット(紙伝票に近いUI)CRM を参照CRM が正
(b) バーコード自動起票完成品の販売時WebアプリのスキャンUI(スマホ可)CRM を参照CRM が正

製造完了で製品にバーコードを払い出し。販売時にスマホ等でスキャンすると、受注伝票が自動起票(顧客は CRM を参照)され、同時に製品在庫から引き当て(売り消し)。製造した製品が「在庫 ⇄ 受注伝票」に一気通貫で紐づきます。

現行帳票3種の電子化

現行の手書き帳票3種を、項目・体裁を踏襲して電子化します。起票がそのまま記録になります。

現行帳票内容保持側出力タイミング
① ご請求明細書受注・納品(売上):明細・決済・ポイントCRM(ウィジェット起票)納品/会計確定時
② 加工依頼書(控)製造指図:加工区分・使用地金・ルース・原型番号Webアプリ(受注から生成)受注後の製造手配時
③ お預り引換証(控)預り品:受付日・返却予定日・品目要確認(CRM/Webアプリ)預り受付時

組立・製造加工管理のカンバン(イメージ)

受注した製造案件を工程ごとのカードで可視化。自社/外注の別・担当・納期がひと目で分かります。Webアプリ

受付 2
田中 様K18 リング(フルオーダー)担当: 専務納期 7/20
小林 様ルース → ペンダント加工担当: 山田
デザイン・CAD 1
佐藤 様ファンシーカラー ペンダントCAD: デザイナー納期 7/28
見積・承認 1
鈴木 様リフォーム(指輪→ペンダント)見積 ¥180,000承認待ち
製作 2
山本 様Pt ダイヤリング外注: 鋳造納期 7/15
伊藤 様真珠ネックレス 修理自社納期 7/10
検品 1
渡辺 様K18 ピアス検品: 良
完成・納品 1
中村 様エメラルド リング個別番号 発番済7/8 納品
各カードは「受注伝票(CRM)」と紐づき、素材+外注加工費の積み上げ(原価)を保持します。完成(最終列)で個別番号を発番・バーコードを払い出し、製品在庫へ。納期超過はダッシュボードの「やること」に表示します。

Function Mapping

GEM機能の振り分け

全機能を移植するのではなく、実際に使っている中核を再構築します。

GEM の機能内容振り分け
仕入れ管理資材(モノ)+外注加工費の入荷・原価記録Webアプリ
在庫管理個別番号・来歴(在庫/加工中/売約/販売済)・売り消しWebアプリ(優先2)
販売管理受注・納品(売上)・帳票受注/納品=CRM(ウィジェット)、付帯帳票=テンプレ出力
顧客の購買履歴顧客に売上・オーダー・修理を紐づけCRM
組立・製造加工管理素材+加工費を1製品に足し上げWebアプリ(優先3)
商品マスタ・個別番号在庫・売上・オーダー・組立を貫く軸Webアプリ(GEMから移行)
顧客約1,000名・在庫データは CSV で移行可能です。委託・催事・買掛/売掛・上代改定・RFID など GEM の上位機能は、現状の運用規模では当面対象外とし、必要になった時点で追加します。

実装のポイント

帳票

HTML/CSS + PDF

現物に合わせたテンプレートでPDF生成・店頭印刷。控えの2部運用を踏襲し、発行PDFは顧客カルテに添付して紙の死蔵を解消。署名が要る預りはタブレット署名/印刷サインに対応。

バーコード

既存資産を起点に

GEMの個別番号をそのまま主キーに引き継ぎ、既存タグは貼り替え不要。読取はリーダー+スマホカメラ、発行はラベルプリンターで2面タグ(プライス+管理)。点数増加時はRFIDを将来オプションに。

組立

BOM+進捗ボード

部材(地金・ルース・原型)+外注加工費を1製品に足し上げ原価を集計。加工依頼書を入口に進捗をボードで管理し、完成時に個別番号を発番・バーコード発行。

技術構成

レイヤ構成用途
フロントReact / Next.js(PWAでスマホ対応)タブレット入力・進捗ボード・帳票プレビュー・スキャン
バック / DBAPI + PostgreSQL(クラウド)商品・在庫・仕入・製造・受注の管理
帳票HTML/CSS + PDF 生成帳票発行・店頭印刷
バーコード生成ライブラリ+リーダー(カメラ併用)払い出し・スキャン起票
連携Zoho CRM REST API顧客参照・受注/売上/履歴の記録
基盤認証・権限・操作ログセキュリティ/古物・本人確認

Roadmap

実装の進め方

御社の優先順位に沿って、無理なく段階的に。

PHASE 0

クイックウィン

商談録音→文字起こし→CRM記録/ダッシュボード整備/フォーム整理。既存Zohoの活用度を上げ、二重入力の痛みをすぐ緩和。

PHASE 1

受注伝票の電子化 ×「売上↔顧客」連動 <最優先>

サロン+DG1+Shopify を一本化。顧客カルテ/購買・接客履歴を整備。過去3年分の伝票移行入力を並行。古物・本人確認も設計。

PHASE 2

在庫管理 × 販売連動

バーコード自動起票による売り消し・個別番号来歴。仕入れ(発注・入庫)を含む。GEMからCSV移行。

PHASE 3

組立・製造加工管理

素材+加工費を1製品へ足し上げる工程。GEM固有機能を再現。

大切な設計判断:Phase1の段階で、将来の在庫・組立連動を見越した商品マスタ/個別番号(品番・バーコード)の持ち方を決めておきます。後付けでの手戻りを最小化するためです。

Investment

費用・お支払い・補助金の考え方

お支払い方法

初期一括だけでなく、サブスク型/分割の選択肢をご用意。Phase分割は費用の山を平準化する観点でも有効です。

補助金の活用

IT導入補助金など国ベースを軸に、活用可能な制度・補助率・採択されなかった場合の進め方をセットでご提示します(富山県の制度も確認)。

投資の考え方

「無理のない投資範囲」で実現できるプランに整理。段階導入により、効果を確かめながら投資判断いただけます。

具体的な開発費・サブスク月額・対象補助金の最新要件は、業務密着ヒアリング(規模確定)と補助金スケジュール確認の後に、数字を入れてご提示します。本資料では枠組みのご提案までとさせていただきます。

Next Steps

今後の進め方

1
本ご提案のご確認(画面イメージ・帳票デジタル化・音声入力・費用と補助金の考え方)
2
資料のご共有 GEMの帳票・マニュアル、現状の受注/預り伝票、業務フロー。必要に応じてGEM画面の共有。
3
業務密着ヒアリング(1〜2日) 現場で、毎日触る画面・必要項目・見たい指標を定義。受注伝票の明細・在庫フローを実画面で確認。
4
要件確定 → 規模・費用・補助金スケジュールの確定 → ご契約

次回までに確認させていただきたい事項

この1年で、宝飾業界のDX成功事例を、ご一緒に。